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【SNBA】回想#1

昨年12月に行われたフランス国民美術協会主催の「サロンデボサール2018」に注目作家として主人の作品を出展しました。今回、その期間にあったパリでの出来事などを綴っていこうと思います。
国内で作品を準備し輸送までを行った後、私たちは11月30日にパリへ飛びました。無事作品が現地に届いているか心配だったこともありますし、体調を整えておきたかったためです。
12月1日パリに到着。天候は曇りでした。
ホテルに到着早々、「翌日はデモがあるので、終日ホテル内で過ごして欲しい」とホテルスタッフからお願いされました。
パリに到着した日は例年であれば荷物を片付けて早々に休むのですが「とにかく明日は出かけられないのなら今日のうち街に出かけよう」ということに。
二人ともじっとしている性分ではないので、着替えもそこそこに街へ向かいました。
デモの前日で街に緊張感があるかと思いきや、クリスマスシーズンということもあり、イルミネーションは美しく輝いていました。
抗議行動の激しさに驚く
皆様ご存知のようにフランスでの抗議行動は11月17日から毎週土曜日に行われていました。
最初は燃料価格の高騰に不満のある人たちの抗議行動でしたが、3回目になる12月1日にはこの運動がフランス全土に広がり生活費全般の高騰への怒りを示すものとなり、規模も拡大していきました。
(規模は縮小したものの、現在も毎週土曜に行われているようです)
デモが始まって以降、パリでは治安部隊員を含む大勢の人たちが負傷し、過激な抗議行動をめぐって死者がでる事態となりました。
12月2日にはマクロン大統領がパリ市内を視察し、破壊された窓や燃やされた車の残骸を目にされたとのニュースを、ホテルのテレビで観ていました。
パリに行くまでは「デモ活動とはプラカード持って街を歩きながら抗議するもの」というイメージしかなかった私たちでしたが、パリ在住の知人から聞くと国民性の違いだけでなく、想像を超えた生活問題がありました。
「街を破壊するなんて、そんな人たちは捕まって当たり前やん」と思っていましたが、そこに住んでいない私たちが決めつけてはいけないのだと感じました。
デモの翌日は…
日曜日は静かな朝を迎えました。
本当に土曜日しかデモがないことに不思議な思いもありましたが、街に出られる喜びに勝るものはありません。
タクシーで百貨店を回り、毎年恒例のクリスマスのデコレーションをチェックしてきました。
そして明日は現地のコーディネーターと打ち合わせです。
小さな巨人との再会
月曜日は曇り。現地コーディネーターであるHさんはフランス在住歴10年。ピアニストで日本人のご主人とお子さんの三人暮らしをしておられます。
今回2回目の担当ということで懐かしい出会いとなりました。小柄でしっかり者の彼女は大変気さくでフランス語も堪能な方なので、ちょっぽさんも私も彼女がいれば一安心です。
Hさんにはサロン展の準備から搬出までの間、お世話になります。
そして実際に大活躍される事で「小さな巨人」というニックネームがつけられるのですが、そのエピソードはまた次回に。